お告げ
事件があった夜、取調べのため警視庁に身柄を確保された設楽は自らが知っていることを全て話した。そして、警視庁、この事件担当の井之頭 剛毅(いのがしら ごうき)は事件の内容を公にした。
ついにきたか・・・。
暗がりでアナログテレビを見ている女は言った。この女はもう六十過ぎだろうか。白髪がまじった髪や痩せこけた顔が、今まで苦労をしていたことを言っているようだ。
もし。これ以上の被害者が増えたら・・・。
女は頭を抱えてしゃがんだ。そしてこの暗がりがこの女を眠りに導いた。しゃがんだまま今日の一日を終えた。
「なー知ってる?トーキョーのどっかであいつがゆってた事件おきてんて。なー、やっぱあいつすげーんちゃう?」
大阪府内に住んでる小学五年生。佐々木 健太(ささき けんた)は言った。
「えー?でもちゃうんちゃう?だって三木がゆーてた人って、もっと子どもなんやろ。それに昔の事かもしれへんやん。今度の事件とはカンケーないかもしれへんやん。せや。ほんなら聞いてみーひん?」
健太の友達。久木 健志(ひさき たけし)は三木 瑞希(みき みずき)の方を見ていった。
「せやけどさー・・・。あの〈お告げ〉ってあいつのオカンがゆってんねんやろ。あいつに聞いてもしゃーないんちゃう?」
健太が言い終わる前に既に健志は瑞希のもとへ行っていた。
「なーもう一度お告げ行ってくれへん?」
瑞希は口を開けた
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- 2009/09/12(土) 19:14:20|
- 受話器(小説)|
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